ネットさえあればそこがオフィスになる! クラウドストレージでロケーションフリーな働き方を実現

クラウドストレージとは、インターネットを介してクラウド上にデータファイルを保存し、インターネット環境があればそのデータファイルの閲覧や編集、ダウンロードができるサービスです。今回はそのようなクラウドストレージ活用のメリットやその機能などについて解説し、代表的なクラウドストレージサービスを紹介します。

ネットさえあればそこがオフィスになる! クラウドストレージでロケーションフリーな働き方を実現
クラウドストレージとは、インターネットを介してクラウド上にデータファイルを保存し、インターネット環境があればそのデータファイルの閲覧や編集、ダウンロードができるサービスです。今回はそのようなクラウドストレージ活用のメリットやその機能などについて解説し、代表的なクラウドストレージサービスを紹介します。

クラウドストレージを活用するメリット

クラウドストレージを利用するメリットには具体的に次のようなものがあります。

どこからでもデータにアクセスできる

インターネット環境さえあれば対象のデータファイルにアクセスできるため、場所を変えて同じ作業を続ける場合や、客先でのプレゼンテーションなどの場合でも、データを持ち出す必要がなくなります。また客先などで急に資料が必要になった場合でも、クラウドストレージ内にあるデータならいつでも参照できます。USBメモリーなど使用してデータを運搬することがなくなるのでデータ漏洩・紛失リスクも軽減されます。

簡単かつ安全にデータ共有ができる

クラウドストレージ上で関係者のみにアクセス権限を付与しておくことで、社内外を問わず安全かつ簡単にデータを共有することが可能です。メールに添付するなどの方法で共有する必要もなくなります。さらにバージョン管理機能を備えるものなら複数人でファイル更新しても常に最新の状態が保たれ、効率良く共同作業を進めることができます。

データ消失リスクが低減する

PC端末や社内のファイルサーバーと二重化することでデータ消失リスクを低減できます。災害時などのBCP対策にも有効です。

クラウドストレージの機能

個々のサービスによって異なりますが、クラウドストレージの基本的な機能には下記のようなものがあります。

ファイルアクセス・共有機能

クラウドストレージの基本的な機能で、Webブラウザや専用アプリなどを用いて、データファイルをアップロード/ダウンロードしたり、閲覧・編集したりする機能です。

バージョン管理機能

ファイルが更新された場合に、古いバージョンのファイルを削除せずに履歴として保有しておく機能です。誤った内容で更新してしまったり、いったん旧バージョンに戻って作り直したりしたい場合などに有効な機能です。

自動同期機能

クライアントPCなどのデータと自動的に同期を取る機能です。作業場所やクライアントPCを変えて作業する場合、クライアントPCなどのデータのバックアップを取りたい場合などに有効な機能です。

変更通知機能

ファイルが更新されたり、追加や削除されたりした場合にファイル共有者に対して通知する機能です。特定プロジェクトメンバー間での情報共有がスピーディーに行えます。

ゲスト招待機能

社外のプロジェクトメンバーや一時的に情報共用したいメンバーに対して、特定のファイルやフォルダ―を共有することができます。臨機応変に関係者とデータを共有することができます。

アクセス制御機能

ユーザーアカウントやデバイスごとにアクセスレベルを制御する機能です。セキュリティ管理のための基本的な機能です。

二段階認証機能

セキュリティ強化のために、ID・パスワード認証だけではなく、携帯電話等へ送信した確認コードを認証要素に加える機能です。ID・パスワード漏洩やリスト攻撃を受けた場合でもセキュリティを確保できます。

クラウドストレージ採択のポイント

それではどのような観点でクラウドストレージを選べばよいのか、そのポイントを確認していきましょう。

機能

クラウドストレージには上記に挙げた以外にもさまざまな機能を持つものがあります。必ずしも多機能なものが良いとは限りません。自社でどのように活用したいのかを明確にしてその要求に適した機能を持つものを選択しましょう。

データ容量

各サービスや契約プランによって保存できるデータ容量は異なります。データ容量は後に追加できるケースもありますので、十分な容量を確保しつつも、無駄を発生させないよう適切なサービスやプランを選択しましょう。また、データアップロードする際のデータサイズに制限がある場合もありますので、併せてそれもチェックしておくと良いでしょう。

料金および課金方式

データ容量やユーザー数によって料金を定めているサービスが多く、自社に最適なサービスおよびプランを検討しましょう。データ容量やユーザー数は拡張できる場合が多いので、ある程度将来を見越して判断することもできます。また、多くのサービスが無料プランを提供していますが、継続的に利用する場合は有料プランで契約し、しっかりとサポートを受ける状態にしておく方がよいでしょう。

セキュリティ対策

保存および通信経路の暗号化やウイルスチェック、ユーザー認証など、各サービスがどのようなセキュリティ対策が施されているのか確認しておきましょう。

主なクラウドストレージ比較

クラウドストレージにはどのようなものがあるのか、代表的なサービスをご紹介していきます。

Dropbox

老舗のクラウドストレージで全世界5億人以上のユーザーが存在します。異なるクライアント端末を使用してもデータが同期されたり、スマホなどからもアクセス可能であったり、非常に使い勝手の良いサービスです。コメント機能やタスク管理などの便利な機能をはじめ、閲覧制限やダウンロード回数制限などのセキュリティ機能も充実しています。容量が1TBで1ユーザー月1,000円のDropbox Plusなどのプランがあります。

Google Drive

これも定番と言えるクラウドストレージです。Google Driveの特徴はスプレッドシートなどのGoogleアプリのファイルをリアルタイムで共同編集できるところでしょう。遠隔地の拠点やスタッフ間でも手軽にコラボレーション可能です。月1,200円/1ユーザーで容量無制限のG Suite Businessなどのプランがあります。

BOX

最近特に利用ユーザーを増やしているのがBOXです。その特徴はセキュリティ対策の高さ。従来のクラウドストレージは一般向けサービスから始まっているものが多いのですが、BOXは元からビジネス向けの利用を前提としているため、セキュリティ設計もしっかりしています。後発サービスのため他サービスの良いところを取り入れた使い勝手の良さも好評です。1ユーザー月1,800円で容量無制限のBusinessプランなどがあります。

OneDrive

Microsoftが提供するクラウドストレージです。ExcelやPowerPoint、WordなどのいわゆるOffice系のドキュメントの管理ができるので、同ドキュメントを中心に使う場合には有力候補になるでしょう。OneDriveのみでも契約できますが、Officeアプリも含めて1ユーザー月額1,360円で利用できるMicrosoft 365 Business Standardプランがお得かもしれません。

まとめ

  • クラウドストレージには、どこからでも簡単かつ安全にアクセスでき、データの共有もできるというメリットがある。
  • ファイルにアクセスする機能はもちろん、バージョン管理や同期、変更通知、アクセス制御などのさまざまな機能がある。
  • クラウドストレージを選択する際は、自社の利用目的に適した機能を有しているかや、データ容量、課金方式、セキュリティ対策などがポイントとなる。
クラウドストレージを活用することで場所などにとらわれない効率的な働き方が可能になります。また近年、セキュリティや作業効率などの観点で、取引先とのデータ受け渡しにクラウドストレージを利用する企業が増えつつあります。
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