機会損失していませんか?「配信エラー」対策の実例ご紹介
メール配信後の配信結果の中で、どの内容を重要視されますか。「クリック計測」や「資料ダウンロード」のレスポンス内容を確認される方は多いかと思いますが、「配信エラー」の結果はいかがでしょうか。
数値を見るだけで、特にそれ以上のことをされていない場合、ひょっとしたら機会損失しているかもしれません。配信エラーの対策を取られている企業二社の実例をご紹介いたします。
この記事の目次
メール配信後の配信結果の中で、どの内容を重要視されますか。「クリック計測」や「資料ダウンロード」のレスポンス内容を確認される方は多いかと思いますが、「配信エラー」の結果はいかがでしょうか。
数値を見るだけで、特にそれ以上のことをされていない場合、ひょっとしたら機会損失しているかもしれません。配信エラーの対策を取られている企業二社の実例をご紹介いたします。
「配信エラー」とは
メール配信を行う際、配信したメールが何かしらのエラーによって送信者に差し戻されることがあります。これが「配信エラー」です。エラーメール、バウンスメール、リターンメール、不達メールなどの名称で呼ばれることもあります。
配信エラーが増大すると、メールマーケティング活動の効率低下や、迷惑メール発信者扱いとなる可能性など、良いことはありません。メーリングリストを適切に管理し、データクレンジング、効率的なデータベース運用を行い、信頼できる送信元としてメール送信できる環境を整えることが必要です。
また、配信エラーはメーリングリスト全体の5%以下に抑えることが望ましいとされます。
配信エラーの種類と原因
配信エラーには「恒久的な配信エラー(ハードバウンス)」と「短期的な配信エラー(ソフトバウンス)」があります。どちらも配信エラーですが、エラーが起こる原因は異なります。
恒久的な配信エラー発生の原因
- メールアドレスの登録間違い
- 担当者が退職している等の理由でメールアドレスが無効になっている
短期的な配信エラーの原因
- 送信先メールサーバーのトラブル等でメールを受け取れない
- 送信先メールボックスが一杯になっている
配信エラー種類別対応方法
恒久的な配信エラーへの対応方法
正しいメールアドレスに登録を変更や、メールアドレスが無効になっている登録情報の停止削除、新顧客担当者の登録が必要です。行わないと対象の登録にメールを発信することが出来ません。配信エラーが発生したので登録内容を見直したのに、まだ送信エラーが発生する場合は、間違いを見落としている可能性もあります。
以下の見落とししやすい登録間違い例を参考に、登録内容の確認を再確認してみましょう。
見落とししやすい登録間違い例
- タイプミス [正] co.jp → [誤] cp.jp
- ドメイン末尾の入力間違い [正] ne.jp → [誤] co.jp
- 「 . 」(ドット)と「 , 」(カンマ)の入力間違い [正] ne.jp → [誤] ne,jp
- 「 . 」(ドット)の入力漏れ [正] .co.jp → [誤] .cojp
- 「@」の直前に不要な「 . 」(ドット)がある
- 「…」や「,,,,」「“”」が連続して入力されている など
短期的な配信エラーへの対応方法
登録されているメールアドレスは正しく、受信者のサーバに到達したが、短期的問題でエラーが発生しています。時間をおいて配信すると、問題なく配信完了するケースが多いと思われます。
配信エラー率を下げる取り組み
『メーリングリストを適切に管理する』『データクレンジング、効率的なデータベース運用を行う』『配信エラーはメーリングリスト全体の5%以下に抑えることが望ましい』と、冒頭でお話しましたが、配信エラーを少なくするためには、実際にどのような取り組みを行えば良いのでしょうか。
ここでは、とある企業二社での取り組みケースをご紹介します。登場するのは、マーケティング部でメルマガ配信を行っている「企業A」と、営業部で行っている「企業B」です。
【ケース1】「企業A」の取り組み
過去展示会で集めた来場者情報(約3,500件)の登録を行い、メルマガ配信をスタートさせました。
登録用の来場者情報は、入力代行業者にて作成されたメーリングリストを登録しています。スタート当初の配信エラー率は4.58%ありました。その後、定期的にメルマガ配信を行い、展示会開催毎に来場者情報を追加登録・更新登録行っています。
マーケティング部で配信業務を行っており、特に配信エラーが発生しても気にはしていませんでしたが、展示会前のとある日、営業部から質問をされました。
「△△△会社の◎◎様に展示会のご案内メールの話をしたけれど、届いていないと言われてしまった。前回の展示会の来場者としてメルマガ配信されているはずなのに。ちゃんと登録されているか確認お願いできますか?」
確認すると、確かに該当の顧客登録はあったのですが、登録直後から配信エラーが発生していて、一度もメルマガが到達していませんでした。さらに登録メールアドレスを確認すると、『.co.jp』とすべきところで『.cojp』となっており、入力ミスだったことが判明。
入力ミスによる機会損失がわかり、それからは年に何回か、まとめて配信エラーを確認・修正することにしたそうです。図1では、配信開始から現在までのデータ推移ならびに配信エラー率を表示しています。
図1.「企業A-配信到達数・配信エラー数・配信停止数の推移」
緩やかながらも、定期的な顧客情報の追加登録とデータメンテナンス作業により、着実に配信到達数を伸ばしています。定期的な配信エラーの更新を行うことで、配信エラー率も1.76%と、登録データの到達精度も上がり、クリーンなデータになっています。
データのメンテナンスは、一度行ったら終わりの作業ではなく、定期的に行うべき作業。エラー数によっては時間と手間のかかる作業になり、どうしても後回しになってしまう方もいらっしゃるかと思いますが、届けたい情報が届いていない「機会損失」であることを考えると大変重要な作業と言えます。
【ケース2】「企業B」の取り組み
営業手持ち名刺情報(約500件)の登録データへのメルマガ配信からスタート。当初はあまりメルマガ配信に力を入れておらず、登録情報もあまり更新等のメンテナンスをされていませんでした。毎年、展示会に出展していますが、集客に大苦戦。費用対効果も上がらない中、改善策としてメルマガをもっと活用し、展示会集客につなげようという目標を立てられました。
顧客情報の登録数が1,000件を超えた時に、登録数アッププロジェクトを開始。本社と全国の支社から営業名刺情報を集め、集中管理・メール配信を行うことになりました。また、名刺情報を登録・メンテナンスする専任の担当者を置き、常にデータを登録・更新出来る体制を整えました。
日々のデータメンテナンスに加えて、年次ではすべてのデータクレンジングを行っているそうです。メール配信到達数もアップし、展示会集客数も増えています。到達数が増えたことで、新製品情報やキャンペーン情報の発信など、営業活動につながる活動も活発に行われています。
図2では、企業Bの配信開始から現在までのデータ推移ならびに配信エラー率をご覧いただけます。
図2.「企業B-配信到達数・配信エラー数・配信停止数の推移」
プロジェクトを開始して、登録数は飛躍的にアップ。当初、配信エラー率は14.47%と高い数値だったのが、現在では1.56%まで下がりました。登録数増プロジェクトを全社での取り組みとし、常に情報の鮮度を高めていることで、メールマーケティング活動でも良い結果を出されています。また、配信結果を月次で見直し、改善につなげる活動も行われています。
現在20,000件を超える顧客登録情報の登録があっても、常にクリーンかつ最新の情報に保てていることで、ターゲティング配信も積極的に行えるとお話されていました。『千里の道も一歩から。』コツコツと取り組まれたことで、結果を残されています。
どのような「配信エラー対策」を行うべきか
先にご紹介した「企業A」「企業B」のケースのように、はっきりとした結果を出されるケースもあれば、なかなか結果に結びつかないこともあります。しかし、「企業A」「企業B」共に、日々の小さな活動から結果を出せる活動につなげられています。御社が取るべき活動とは異なるかもしれません。
しかし、機会損失を最小限にするための対策はとる必要があります。他の例としては、顧客情報を登録したらデータ入力者と確認者をたてて入力ミスを減らす、大昔に取得した名刺情報・メールアドレスは登録前に現在の状況を確認し、確認が取れない場合には登録しない、メール配信を行わないなどの対策も考えられます。
また、どのような経路で得た顧客情報なのかによっても、対策は変わってきます。「企業A」も「企業B」も様々な対策を試されて、今に至ります。御社にとっての対策を考えてみてください。
最適なツール選び
ここまで、機会損失しないために配信エラーになっている登録データの更新作業の重要性についてお話してきました。作業と共に、重要になるのが最適なツール選びです。MRC(マーケライズクラウド)では、配信エラーが発生した際に、個々のエラー原因が配信結果から一目でわかるようになっています。
恒久的な配信エラーなのか、短期的な配信エラーなのかの判断がつきやすいので、その後の対応もスムーズです。
便利な機能 – MRC顧客リストクレンジング機能
顧客情報の中でも特に見込客リストは、複数の入り口から入ってくるため、過去に登録した見込客リストが再度登録されていることがしばしばあります。展示会来場者リストの場合、10~20%くらいが登録済みのリストです。従来、見込客リストの整理はExcelとにらめっこしながら、並び替えなど駆使して行われていましたが、MRC(マーケライズクラウド)では、登録するだけで「顧客リストクレンジング」機能により、自動的に顧客リストが整理されます。
また、自動ではなく個々に確認しながら整理したい場合には、手動で重複条件を設定してクレンジングする機能もあります。同じ顧客に同じメールが複数届いてしまったりするなどして、クレームにつながりかねない問題から解放されます。
便利な機能 – 配信エラーを自動処理
メール配信において発生する配信エラーの記録を蓄積し、一定回数以上エラーが続いたメールアドレスには次回から配信しない、という処理を自動で行います。
MRC(マーケライズクラウド)では、手間のかかる作業を最小限の手間で行い、データを一元化したうえで顧客データベースをすぐに構築できます。上記の便利な機能はMRCの機能の中のほんの一部です。データの管理やメール配信だけでなく、Web関連情報が顧客情報に紐づいて自動的に履歴が残る仕組み(顧客カルテの自動生成)も可能です。いつでもそれらのデータをマーケティング活動・販促活動でフル活用いただけます。
最後に
登録されているデータの見直しや更新作業は、一件一件行う必要があり、大変骨の折れる作業です。しかしそれによって、ビジネスチャンスをつかむ一歩にもなるのです。お客様や見込み客の情報は日々変化しており、いかに最新情報に近づけるか、またそれをキープし続けるかがカギとなります。
皆様のビジネス発展に繋がればという思いで今回配信エラーを取り上げさせて頂きました。貴重な顧客情報を無駄にしないよう、最大限に活用されることを願っております。