メールマガジンとアクセス解析を合わせた強力なマーケティングを実践する方法
ここ数年でさまざまな企業で取り入れられているマーケティングオートメーション(MA)。このマーケティングオートメーションを使ってビジネスを最適化していく上で、メールマガジンは外せない要素です。
今回の記事ではマーケティングオートメーションのプラットフォームを利用して、メールマガジンとサイトのアクセス解析データから有望な見込み客を見つけ出してアプローチしていくステップをお伝えしていきます。
この記事の目次
マーケティングを視覚化して商談に直結するリードを発見する
ここ数年でさまざまな企業で取り入れられているマーケティングオートメーション(MA)。このマーケティングオートメーションを使ってビジネスを最適化していく上で、メールマガジンは外せない要素です。
今回の記事ではマーケティングオートメーションのプラットフォームを利用して、メールマガジンとサイトのアクセス解析データから有望な見込み客を見つけ出してアプローチしていくステップをお伝えしていきます。
この方法を知ることでWEB上でのマーケティングを自動化していくだけでなく、これまで見えてこなかった見込み客のデータをしっかりと把握していくことができます。
WEBサイト×アクセス解析×メールマガジンの組み合わせ
WEBサイトのアクセス解析データとメールマガジンを合わせて利用する方法はこれまでに無いほど強力なマーケティングを実現します。
なぜならマーケティングオートメーションによって様々なデータが見えるようになることでどの見込み客へ優先的にアプローチしていけばいいのかがハッキリと分かるからです。
さらにデータを活用することで、見込み客や既存客の見込み度合いが数字で把握できるだけでなく、「いつ」、「どの」タイミングで訴求すればよいのかまでが見えてきます。
その結果、効率的で成約率の高い営業活動へと繋がることができるようになるのです。こういった事はマーケティングオートメーションの「スコアリング」という機能で行うことができます。
スコアリングはメールのクリック数、自社ページへ訪問したデータ、資料を請求した履歴などでリード(見込み客)の見込み度合いを数値化してくれます。
もちろん最初からスコアリングの評価を過信しすぎるのには注意が必要ですが、実際に成約へと結びついた顧客情報を元に調整していくことでスコアの正確さは向上していきます。
その結果、スコアリングのデータを元に見込み度の高いリードを優先して営業していく流れを構築していくことができます。
見込み客が「必要としているタイミング」でアプローチ
リードを獲得してからの商談がうまくいくかどうかは先方のタイミングによるところも大きいでしょう。
見込み客の購買成熟度を測るBANT条件というものがあります。これはBudget(予算)、Authority(決済権)、Need(ニーズ)、Timeframe(導入時期)という4つの条件を元に営業の確度を測るものです。
実際にはいきなり決済権を持った人とコミュニケーションしていくことは難しく、予算を聞き出すこともそう簡単ではありません。ですが、この条件を満たすことで商談が成立する可能性が引き上がることは想像できると思います。
このBANT条件の要素にもあるように見込み客のタイミングに合わせてベストな提案をしていくことは成功する商談のポイントになります。そしてこのタイミングを測る上でスコアリングはとても強力なツールとして機能します。
商材の提案を行うベストタイミングを測るスコアリングを実行するのは次のようなステップになります。
サイト訪問者を資料請求ページへ案内する
まず最初におこなうことは新規のリード(見込み客)を獲得することです。そのためにはまず自社サイトの資料請求ページを案内してメールアドレスを獲得していきます。
見込み客からメールアドレスを入力してもらう方法については、資料請求の他にもいくつかの方法があります。いくつかの例を挙げると、ウェビナーへの招待やイベントの招待チケット、E-Bookなどのダウンロードを用意する方法などです。
また複数の種類の資料を用意して、ダウンロードされた数を計測することで見込み客がどんな情報に興味があるのかを知ることができます。
こういったリード獲得のための施策を準備したうえでSNSやSEO、広告などからのトラフィックを自社の資料請求ページへ誘導してリードを獲得していきます。
獲得したメールアドレスへナーチャリング
登録があったメールアドレスに対してメールでコミュニケーションを図っていきます。マーケティングオートメーションのプラットフォームを通じて送信したメールのクリック数や開封率などもスコアリングの要素になります。
どんな内容のメールに反応したのか、またどの資料をダウンロードしたのかによっても見込み客が持っている興味の対象や商材への適応度などが分かります。
例えば自社市場に関するニュースのメールのリンクをクリックしたのか、自社セミナーの招待メールから申込みページへ訪問したのかなどによっても見込みの度合いは変わってきますね。
ここからは見込み客のニーズに合わせた情報を提供していくことで関係値の向上を行っていきます。
メールマガジンから自社サイトのコンテンツへ誘導
メールマガジンから自社サイトの各ページへ誘導していきます。訪問した見込み客が自社サイトにどのくらい滞在したのか、またどのページに訪れたのかによってスコアが付けられていきます。
サイト内での行動を元に見込み度を可視化する
メールから誘導された自社サイトでの行動はそのままリードの見込み度としてスコアリングされます。
このスコアリングのデータを参照することでリードの見込み度合いを可視化することができるようになります。
例えば、
- 自社の市場に関するコンテンツページ
- 自社の商材の紹介ページへの訪問
- 商材の使用方法に関するページ
- 事例をまとめたページ
- 問い合わせページ
- FAQページ
などのページ毎への訪問数、滞在時間がスコアリングの要素になります。どのページでどのくらいの時間滞在したのかによってリードの具体的なニーズを数値化することができます。
これらはあらかじめ各ページのスコアをプラットフォーム側で設定しておくことで測ることができる要素です。
はじめてスコアリングを設定する際は難しく考えずに、まずはシンプルに少ない要素をテストしていくことが大切です。
なぜなら、あまりにテストする要素が多いと結局どの要素が効果的だったのか分からなくなってしまいます。それにスコアリングはPDCAを回し続けることで精度を高めていくものだからです。
見込み度が高まったタイミングでアプローチする
ここまでで得られたスコアリングのデータを元に個別のオファーやキャンペーン、また自社セミナーへの案内などを行うことで高い反応を期待することができます。
リードの見込み度が可視化されたことで営業担当者がどのリードを優先的に対応していけばいいのか明確になります。
そして実際に商談が成立したかどうかというフィードバックを受けることで、スコアリングをさらに改善していくことができるのです。
投資対効果を把握する
リードの獲得からナーチャリングのプロセスを経た後、実際に商談を行った数、さらに取引毎の収益を出すことで投資対効果を把握します。
- リード獲得単価
- 商談の発生数
- 有望な見込み客の獲得率
- 成約数
などが投資対効果を把握する例になります。リード獲得コストに対して実際の収益を比較することができれば、数字の裏付けがあるマーケティング予算を組むことができるでしょう。
スコアリングを取り入れたマーケティングでリードの質と成約率を改善していく
今回の内容を実践してもらうことで、これまで把握することの難しかったリードの質と見込みの度合いが見えてきます。そうすることで自社の商材を提案するベストなタイミングが分かるので、商談がうまくいく可能性も高まってきます。
スコアリングは仮説と検証を繰り返すことで精度を高めていく、新しいマーケティングの方法です。
あなたがこれからマーケティングオートメーションを実行する場合、まずはシンプルに1つの仮説から始めてみるとよいでしょう。実際にリードのスコアを見ながら着実に進めていくことで成功するパターンが見えてきます。