商談につながる展示会ブースの作り方 | 成功する展示会のKPI設定のポイント
この記事では成功する展示会でのKPI設定の方法についてお伝えしていきます。
この記事の目次
商談が発生する展示会の作り方
展示会でのマーケティングが実際に効果がでているのか分からない。そういった声はよく聞かれます。
WEBでのマーケティングとは違って、展示会でのマーケティングは多くの場合数字でデータ管理する事が少ないのがその原因です。
展示会を開催している会社の多くは実際に効果があるのか分からずに毎年展示会へ予算を費やしていますが、マーケティング予算が膨大に余っている会社でも無い限りこういった自体は避けるべきでしょう。
逆に効果を数字できちんと把握することができると、それだけで投資対効果をはっきりさせることができます。
この記事では成功する展示会でのKPI設定の方法についてお伝えしていきます。
展示会で獲得したリードがしっかりと商談に結びついていることが確認できたら、さらに予算を投資していくということも可能になります。
商談へ繋げる展示会を実施するためにはどうすればよいのでしょうか?
成功する展示会の計画
展示会での取り組みがうまくいっているのか、いっていないのかを把握するために必要なことは適切な指標(KPI)の設定です。
KPIとはビジネスで設定した目標の達成度合いを知るための指標のことです。これはビジネスの目標値(KGI)を元に設定します。
例えば3ヶ月後の売上の目標値(KGI)を3000万円とした場合、それを達成するために必要なKPIの参考例は「リード(見込客)の獲得数」「見込客獲得コスト」「商談数」「商談からの成約率」などが考えられます。
とはいえ、これまで展示会でKPIを設定したことがない場合、そもそもどのように設置すれば良いのか分からないかもしれません。
展示会を行う目的は殆どの場合「新規のリード獲得」です。そういった場合、まずは「獲得したリードの数」を計測するとよいでしょう。
その他、展示会での施策で多く見られるKPIは以下のようなものになります。
- 獲得したリードの数
- カタログなどの配布数
- 獲得したアンケートの数
- デモの体験者数
こういった数字を展示会会場でのKPIとして記録することで、どのような行動がどのくらいのリード獲得に繋がっているのかが数字で把握できます。
リードを獲得するための行動、そして実際に獲得できたリード数をKPIとして設定することで展示会での効果を把握することができます。
「商談獲得数」をKPIとして設定
展示会だけに限らず、商品(またはサービス)が成約するまでには以下のようなプロセスを通ることになります。
1 リードの獲得
2 商談へ繋げる
3 成約
企業によってはマーケティング部門と営業部門が別れていて、それぞれ追っている指標が異なることが考えられます。
マーケティング部門は「新規リード獲得数」を追っているのに対して、営業部では「成約数」を追っているなどですね。
部門によって追う数字が異なることで、効果的な営業が行えないことがあります。また展示会で獲得したリードがすぐに成約に繋がる数はそれほど多くはないでしょう。
マーケティング部門が展示会で獲得したリードを営業部に渡しても、商談に繋がるケースが少なければ営業担当者はマーケティング部門から渡されたリードへのフォローの優先度を下げることが考えられます。
そうなるとせっかく獲得したリードへきちんとフォローアップが行われずに商談を逃すことにもなりかねません。
こういったことを避けるためにはマーケティング部門と営業部門で共通のKPIを設定しておくとよいでしょう。
上記のステップで示した2の「商談へ繋げる」部分をマーケティング部門と営業部門の共通指標としておくことで本当に効果的なマーケティングを実施することができます。
このように「商談獲得数」をKPIとして設定することで、マーケティングから営業への流れを一貫させることができます。
商談に繋げるプランを用意する
実際に展示会の運営プランを作る上ではどんなリードが商談へと繋がりやすいのか考えて、そこから逆算していきます。
運営プランで検討する代表的な要素としてはこのようなものがあります。
- 提案する商材の選定
- 展示会でのコンセプト
- 配布資料の内容
- 会場で実施するアンケートの内容
- ノベルティ
- フォローアップの流れ
展示会では新規のリード獲得が目的なので、訪問者へ届けるメッセージも会社名やブランドのアピールではなく、自社の商材が提供する価値にフォーカスして伝える方法を考えます。
集客力のあるパネルの作り方
展示会で一人でも多くの来場者を獲得する上で、パネルのデザインは非常に大切になります。
展示会でのパネルの役割はシンプルに「会場にいる見込客の足を止めること」です。展示会での集客=自社ブースへの訪問者を増やすことですが、それにはパネルを見た第一印象でまず目を引くことが大切だからですね。
「パネルを見て足を止めてもらう」目的さえ達成できれば、そこから先は会場にいるコンパニオンやスタッフの役割になります。
パネルで商品やサービスの特徴をすべて説明する必要はありません。逆に多くのメッセージを載せすぎると、そのどれもが届かないことにもなりかねません。
パネルで会社名を目立たせてはいけない!?
さきほどお伝えしたとおり、パネルの目的は「新規の見込客を獲得する」ことですが、そのためには一瞬で見込み客の目を引く必要があります。
会場ではパネルに大きく会社名を書いてアピールしている企業がありますが、既存客ならまだしも新規の見込客はまだあなたの会社のことは知りません。
そういった新規のリードにアプローチするには、どのようなパネルが効果的でしょうか?
パネルのデザインで大切なポイントは以下の5つです。
商品のベネフィットが伝わるメッセージを載せる
商品名や社名だけを大きく載せるのではなく、商品が提供する価値を明確に伝えます。
デザインに凝りすぎない
デザインに凝りすぎると、書かれている文字ではなくデザインに目が行きます。その結果メッセージが届きづらくなるということがあります。派手なデザインよりは、しっかりと「読める」デザインにします。
リードがすでに認知しているニーズと結びつける
見込客が求めているニーズと商品が提供する価値を結びつけましょう。
メインパネルは見て「数秒」で理解できる内容にする
商品の説明を細かく書きすぎると、結局何が言いたいのか分からない、理解しづらいパネルになってしまいます。目に入って数秒で理解できる情報量に絞ることが大切です。
伝えたいメッセージを絞る
上記の内容と被りますが、伝えるメッセージが多すぎるとなにも伝わらないパネルになってしまいます。1つのパネルでのメッセージは1つに絞りましょう。
上記のポイントを押さえるだけで、来場者の反応が変わってくることを実感できるでしょう。
またパネルに自社名をまったく載せない、というのはオススメしません。事前に展示会の資料を見てあなたの会社名で探しに来る人もいる可能性はあります。
なので、「商品のコンセプト」と「会社名」を両方載せたパネルを用意しておきましょう。見込客のニーズに応えるメッセージと共に会社名を見せるのが理想的なパネルです。
展示会後のフォローアップまでの流れ
ここまでの流れで展示会での目的とするターゲットとコンセプトの選定、パネルのデザイン、KPIの設定などに関して把握ができたと思います。
運営プランに沿って展示会を実施した後は、獲得したリードのデータを整理してフォローアップを行い商談へとつなげていきましょう。
具体的には、まず獲得したリードの整理を行います。すでに顧客データがあって重複している会社リスト、また競合他社のデータは除外します。
そして残った純粋なリードに対してフォローアップを進めていくことになります。
獲得したリードは見込みの度合いによってアプローチを変えることが理想ですが、それが難しい場合はどんな方法でもかまわないので必ずアプローチして彼らのニーズを知ることへ繋げていきましょう。
フォローアップは電話、メールで行っていくことになりますが、あまり日を空けてしまうと反応は著しく下がってしまいます。展示会が終了してから数日以内にはアプローチしていくことが望ましいでしょう。
今回お伝えした運営プランを実施してKPIを設定することで、展示会での投資対効果が数字で見えるようになります。
この記事を参考にしてぜひ商談に繋がる展示会を実施していってください。