「従業員の幸福度」が企業成長を左右する?ウェルビーイング経営のススメ

働き方の多様化に伴い、従業員が会社に求める要素にも変化が生まれています。その中で注目度を高めているのが、従業員の幸福度を向上させることに重きを置いた「ウェルビーイング経営」です。

この記事では、ウェルビーイング経営と従業員エンゲージメントの関係性や、ウェルビーイングによりマーケティング・営業部門が得られるメリット、そして従業員エンゲージメントを向上させるポイントを解説します。

「従業員の幸福度」が企業成長を左右する?ウェルビーイング経営のススメ

働き方の多様化に伴い、従業員が会社に求める要素にも変化が生まれています。その中で注目度を高めているのが、従業員の幸福度を向上させることに重きを置いた「ウェルビーイング経営」です。

この記事では、ウェルビーイング経営と従業員エンゲージメントの関係性や、ウェルビーイングによりマーケティング・営業部門が得られるメリット、そして従業員エンゲージメントを向上させるポイントを解説します。

ウェルビーイングと従業員エンゲージメントの関係性

ウェルビーイングと従業員エンゲージメントには深い関係性があります。まずはウェルビーイングとは何か、従業員エンゲージメントに影響を与える理由と併せて見てみましょう。

ウェルビーイングとは何か

ウェルビーイング(Well being)とは、従業員の肉体的・精神的な健康や仕事に対する満足感など、個人の総合的な幸福感を表す概念です。WHO(世界保健機関)はウェルビーイングを「個人や社会の良い状態」「社会的、経済的、環境的要因によって決まるもの」と定義しています。

ワークライフバランスや多様性を重視する傾向にある「Z世代」の登場により、仕事に対する価値観も大きく変動しています。ウェルビーイングを重視するウェルビーイング経営は、現代の会社経営において無視できない戦略です。

ウェルビーイングの向上により従業員エンゲージメントは高まる

ウェルビーイング経営を意識することにより、従業員エンゲージメントが向上する可能性が高いでしょう。ストレスフリーな状態で業務に取り組める従業員は、仕事へのモチベーションを維持しやすく、パフォーマンスを高めやすいためです。

ウェルビーイングと従業員エンゲージメントには相乗効果がある

従業員エンゲージメントの向上にすると、さらにウェルビーイングを高めやすくなり、相乗効果が見込めます。

そもそも従業員エンゲージメントとは、従業員が企業に対して抱く熱意や愛着、貢献意欲を指す言葉です。従業員エンゲージメントが高い従業員は、仕事にやりがいを感じやすく、企業の目標を達成するために全力を尽くします。

仕事に対してポジティブな感情を持つことができれば、従業員は自己肯定感を高めやすいでしょう。結果として「心理的な安心感を得られる」「成長を実感し生活全体の幸福感を得られる」といった効果が生まれ、ウェルビーイングが高まるのです。

ウェルビーイングによりマーケティング・営業部門が得られるメリット

ウェルビーイングにより、マーケティング・営業部門が得られるメリットは次の4点です。それぞれのポイントを解説します。

<ウェルビーイングによりマーケティング・営業部門が得られるメリット>

●斬新なアイデアが生まれやすくなる
●顧客ニーズを把握しやすくなる
●チームワークを強化できる
●生産性や効率性が向上する

斬新なアイデアが生まれやすくなる

ウェルビーイングにより従業員のストレスを軽減すると、自由な発想が生まれやすくなります。斬新なアイデアをマーケティング・営業の施策に取り入れやすくなるため、従来の枠にとらわれないアプローチやターゲット設定が可能になるでしょう。

顧客ニーズを把握しやすくなる

顧客ニーズを把握しやすくなることも、ウェルビーイング経営によりマーケティング・営業部門が得られるメリットです。精神的なゆとりを持った従業員が増えることにより、顧客に寄り添った対応を取りやすくなり、ニーズを分析する精度が向上するでしょう。

チームワークを強化できる

従業員エンゲージメントを向上させることにより、従業員の思考がポジティブになるため、コミュニケーションが活性化されます。結果として、チームワークを強化するきっかけになることも、ウェルビーイング経営を導入するメリットです。

例えば「ユニリーバ・ジャパン」では、全従業員を対象に「パーパス・ワークショップ」を実施しています。これは、上司との対話を通じて業務目標や能力開発目標を立て、実現可能なキャリアプランに結び付ける施策です。上司と部下が円滑にコミュニケーションを取ることにより、信頼関係を構築でき、チームの目標を達成しやすくなるでしょう。

生産性や効率性が向上する

ウェルビーイングで心身の健康を保つことにより、タスクへの集中力が高まるため、生産性や効率性が向上します。業務効率化の実現によって、ニーズに合った商品やサービスをタイムリーに提供できれば、顧客満足度の向上や、ビジネスの機会創出につながる可能性も高まるでしょう。

ウェルビーイング経営でエンゲージメントを高めるためのポイント

ウェルビーイング経営で従業員エンゲージメントを高めるためのポイントは次の4つです。それぞれのポイントを見てみましょう。

<ウェルビーイング経営でエンゲージメントを高めるためのポイント>

●経営者層が明確なビジョンを示す
●従業員の声に耳を傾ける
●あらゆる方法を用いてアプローチする
●実現可能な目標設定する

経営者層が明確なビジョンを示す

ウェルビーイングにおいて重要なのは、経営者層が全従業員に向けて強くコミットメントすることです。ウェルビーイングを重視する理由やねらいといったビジョンを明確に示すことにより、従業員の共感を高め、幸福度向上に向けた土台を構築できます。

例えば、地元密着型企業の場合は、地域社会に貢献することや、従業員の地元愛を育むビジョンを施策に盛り込むと良いでしょう。

従業員の声に耳を傾ける

従業員の声に耳を傾けることもポイントです。何をもって「幸福」と感じるかどうかは、従業員によって異なります。やりがいある仕事から幸福を感じる従業員もいれば、プライベートの時間を充実させることに幸福を感じる従業員もいるでしょう。アンケートや対話の機会を増やし、一人ひとりのニーズを正確に認識することがポイントです。

あらゆる方法を用いてアプローチする

ウェルビーイング経営には多角的なアプローチが欠かせません。多角的な施策を組み合わせて従業員エンゲージメントを高めることが重要です。

例えば「Google」の場合、従業員同士の評価を基にボーナスを支給する「ピアボーナス制度」を導入しています。その他にも、柔軟な働き方の提案やマインドフルネスプログラムといった多彩な施策を実施して、従業員エンゲージメントの向上に努めています。

実現可能な目標設定する

目標設定においては、実現可能な目標を盛り込むことがポイントです。壮大な目標を立てると、多くの従業員は現実感を見出せず、モチベーションを低下させるリスクがあります。

例えば登山が未経験であるにも関わらず「富士山登頂」を指示された場合、心が折れてしまうでしょう。最終的な目標が富士山だとしても、まずは近場の低い山を制覇することを目標に設定すると、目標達成が現実的になります。小さな目標の達成を繰り返すうちに、達成感が自信につながり、大きな目標も達成しやすくなるのです。

まとめ

●ウェルビーイングと従業員エンゲージメントには深い関係性がある。

●斬新なアイデアが生まれやすくなることや、チームワークが向上することなどが、ウェルビーイング経営によりマーケティング、営業部門が得られるメリットである。

●従業員の声に耳を傾け、あらゆる方法でアプローチすることが、ウェルビーイング経営を成功させるポイントである。

いかがでしょうか。ウェルビーイングと従業員エンゲージメントには深い関係性があり、相乗効果を生み出します。ウェルビーイング経営が生産性や効率性の向上につながれば、顧客満足度を高められ、企業に大きな利益をもたらす可能性が高まるでしょう。