Smarketing(スマーケティング)とは      マーケティングとセールスの連携で共通のゴールを目指そう

営業担当者の方でSmarketing(スマーケティング)」という言葉を聞いたことのある方も多いかもしれません。顧客の購買意欲を向上させるために、近年ではセールスとマーケティングの連携が重要と考えられています。それを実現する上で有効となるのが、この記事でご紹介するSmarketingです。

今回は、Smarketingとは何か、その基本的な考え方や導入メリットを解説します。また、Smarketingの具体的な実施方法もご紹介するため、マーケティングの参考にご活用いただければ幸いです。

Smarketing(スマーケティング)とは      マーケティングとセールスの連携で共通のゴールを目指そう

営業担当者の方でSmarketing(スマーケティング)」という言葉を聞いたことのある方も多いかもしれません。顧客の購買意欲を向上させるために、近年ではセールスとマーケティングの連携が重要と考えられています。それを実現する上で有効となるのが、この記事でご紹介するSmarketingです。

今回は、Smarketingとは何か、その基本的な考え方や導入メリットを解説します。また、Smarketingの具体的な実施方法もご紹介するため、マーケティングの参考にご活用いただければ幸いです。

Smarketingの考え方とは

Smarketing(スマーケティング)とは、セールス(Sales)とマーケティング(Marketing)という2つの言葉を組み合わせた造語です。目標やKPI、ツールを一体化してマーケティングと営業の連携強化を図り、共通の目標達成を目指します。

まずはセールスとマーケティングの違いや、近年においてその2つの連携が重視されるようになった理由を解説します。

セールスとマーケティングの違いについて

セールスとは、自社の商品やサービスを販売することです。用意された商材を顧客のニーズに合わせて提案し、購入につなげることがセールス担当者の役割になります。

例えば自動車のセールスを例に挙げましょう。自動車には「セダン」「SUV」「ミニバン」など様々なタイプがあり、それぞれニーズが異なります。また、同じミニバンでも乗車人数や荷物スペースの広さ、燃費、デザインなどは車種ごとに異なるでしょう。顧客ごとのニーズを見極めて、最適な車種を提案し、成約へと導くのがセールス担当者の使命です。

一方のマーケティングは、セールスの土台を作り上げることを意味します。市場調査によりニーズを汲み上げ、セールスしやすい商品やサービスを開発することがマーケティングの役割です。

先ほどのミニバンを例に挙げると、マーケティングではどのような車種に需要があるのかを調査して開発します。また、製品や自社そのもののPRを行い、消費者の興味や関心を引くことも、マーケティング担当者が担う役割です。

セールスとマーケティングの連携が重視される理由

Smarketingは、先述したセールスとマーケティングを連携させることを意味します。なぜこの2つの連携が重視されるのかというと、それぞれが得られる情報が異なるためです。

セールスは目の前の顧客に視点を置きますが、マーケティングでは市場全体に視点を置いています。しかし、市場全体の動向と、顧客の希望が必ずしも一致するとは限りません。

売れる商品やサービスを生み出すためには、市場と顧客それぞれに注目して、バランスを取りながら利益拡大を目指すことが重要です。そのため、セールスとマーケティングを連動させたSmarketingが注目を集めるようになりました。

Smarketingの導入メリット

Smarketingを導入するメリットとして、以下の3点をご紹介します。

<Smarketingの導入メリット>

  • 斬新な商品企画を打ち出しやすくなる
  • 営業とマーケティングの対立構造を解消できる
  • 顧客満足度向上につながる

斬新な商品企画を打ち出しやすくなる

マーケティングの最終的な目標は「顧客が購入する商品を作ること」ですが、顧客のリアルな声を拾っているのは営業です。

Smarketingで営業とマーケティングの連携を強化することにより、マーケティング担当者は顧客の声を即座に把握できます。その結果、ニーズを活かした新しい商品を企画しやすくなり、ビジネスを加速させられるでしょう。

営業とマーケティングの対立構造を解消できる

営業とマーケティングが対立しがちな場合、Smarketingにより協力関係を構築しやすくなり、相乗効果を生み出せます。

ビジネスが停滞すると、営業は「リードの質が悪い」、マーケティングは「リードを無駄にしている」と責任を押し付ける場合があります。これは双方の得意領域や業務プロセスの理解不足からくる問題です。

しかし、Smarketingでお互いを知ると、協力関係を築くことが双方のメリットにつながると気付きやすくなります。対立構造を解消して連携を強化すれば、販売力を増強できる可能性が高いでしょう。

顧客満足度向上につながる

Smarketingにより営業とマーケティングの連携を強化すると、顧客のニーズや課題にマッチする商品を提供しやすくなるほか、ニーズに即した商品開発にかかる期間を短縮できることもメリットです。 顧客一人一人のニーズに合った商品を速やかに供給できれば、顧客満足度が向上します。また、購買サイクルの短縮や、顧客維持率の向上にも期待できるでしょう。

Smarketingの具体的な実施方法

Smarketingの実施方法は次の4つです。それぞれのポイントを解説します。

<Smarketingの実施方法>

  • SLAの策定を行う
  • KPIを設定する
  • コミュニケーションを深める場を設ける
  • 各種ツールを活用する

SLAの策定を行う

SLA(Service Level Agreement)とは、商品開発から成約までに達成する必要のある事項を明文化したものです。SLAを策定すると、営業とマーケティングの目標や貢献度を可視化でき、双方のパフォーマンスを高めやすくなります。

特に大きな組織では、口約束をベースにすると組織のズレが広がりやすくなるでしょう。SLAの策定はそのような問題を解消するためにも有効です。営業・マーケティングのどちらか一方だけでは達成できる内容ではなく、組織の熟練度に合った設定にすると良いでしょう。

KPIを設定する

KPI(重要業績評価指数)を設定します。営業とマーケティングが共通の売上目標に統一すると、双方の目的が合致してSmarketingを進めやすくなります。

パフォーマンスを向上させるために重要なのは、アンコントローラブルなKPI設定を避けることです。例えば有効商談数をマーケティングのKPIに設定すると、マーケティングの評価は営業のパフォーマンスに依存します。双方がコントロールできる範囲のKPI設定にすることで、モチベーションを向上させやすくなるでしょう。

コミュニケーションを深める場を設ける

そもそもSmarketingは「営業とマーケティングの連携を強化する」ことを目的に行うものです。双方がコミュニケーションを取る機会がなければ、お互いを理解し合うことは難しいでしょう。

コミュニケーションを効率的に深めるためには、定例会議の場を設けると良いでしょう。この際、営業とマーケティングの座席をシャッフルするなどの工夫を取り入れると、コミュニケーションを加速させやすくなります。

各種ツールを活用する

Smarketingを加速させるためには、各種ツールの活用も有効です。例えばKPI進捗管理ツールを活用すると、営業とマーケティングがKPIを共有しやすくなり、目標達成に向けて密に連携を取る意識を高められるでしょう。

まとめ

・Smarketing(スマーケティング)とは、営業とマーケティングの連携を強化することにより、共通の目標達成を目指すマーケティング手法である。

・Smarketingの導入により、斬新かつ顧客ニーズにマッチする商品を開発しやすくなり、顧客満足度の向上を図れる。

・Smarketingの実施方法としては、SLAの策定やKPIの設定、ツールの活用、そしてコミュニケーションを深める場を設けることを挙げられる。

Smarketingを取り入れることにより、市場と顧客それぞれに目を向けながら、利益拡大を目指しやすくなります。顧客ニーズにマッチする商品を素早く提供することにより、顧客満足度向上につなげることが可能です。また、営業とマーケティングがそれぞれの得意分野を理解しやすくなり、対立しがちな構造も解消しやすくなるでしょう。

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