SDGsだけじゃない!
“選ばれる企業”になるためのグリーンマーケティング戦略
現代は環境への配慮が企業価値につながる時代です。環境配慮といえば「SDGs」のイメージが根強いですが、SDGsと並び「グリーンマーケティング戦略」も注目を集めています。この記事では、グリーンマーケティング戦略とは何か、BtoBに期待できる波及効果と併せて解説します。

この記事の目次
現代は環境への配慮が企業価値につながる時代です。環境配慮といえば「SDGs」のイメージが根強いですが、SDGsと並び「グリーンマーケティング戦略」も注目を集めています。この記事では、グリーンマーケティング戦略とは何か、BtoBに期待できる波及効果と併せて解説します。
グリーンマーケティングとは何か
消費者や顧客の意識変化、あるいは法規制の強化により、企業による環境への配慮が求められる時代になりました。そもそもグリーンマーケティングとは何か、SDGsとの違いも含めて解説します。
<グリーンマーケティングの概要>
●グリーンマーケティングとは
●グリーンマーケティングとSDGSの違い
●グリーンマーケティングが求められる背景
グリーンマーケティングとは
グリーンマーケティングとは、企業が環境に配慮した商品やサービスを提供し、その特徴を消費者に向けて説明するマーケティング手法のひとつです。環境への配慮は企業が果たすべき社会的責任として認識されており、グリーンマーケティングはSDGsと併せて注目を集めています。
グリーンマーケティングとSDGsの違い
グリーンマーケティングとSDGsは、いずれも持続可能な社会の実現を目指す点で共通しますが、いくつかの違いがあります。
【グリーンマーケティングとSDGsの違い】
| グリーンマーケティング | SDGs | |
|---|---|---|
| 目的 | ・企業のマーケティング活動の一環として、環境への負担が少ない製品やサービスを提供する | ・貧困や気候変動、環境破壊といった世界共通の課題を解決し、持続可能な社会の実現を目指す |
| 範囲 | ・製品開発や価格設定、流通、プロモーションなど、マーケティングの側面で環境への配慮を取り入れる | ・経済、社会、環境の3つを総合的に捉える |
| 主体 | ・主に企業が主体となる | ・国連や政府、国際機関、企業、市民などあらゆる団体や個人が主体となる |
企業にグリーンマーケティングが求められる背景
企業にグリーンマーケティングが求められるようになった背景には、消費者や顧客の意識変化があります。多くの消費者が環境問題への関心を高めたことにより、BtoBにおいても、サステナブルな製品やサービスの提供を求められるようになったのです。
また、法規制が強化されたことも見逃せません。日本国内では、2022年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」、2024年4月に「気候変動適応法」が施行されるなどの動きがあり、企業も新しい法律に対応する必要性が生じています。
BtoBで実践できるグリーンマーケティング戦略とは
BtoB企業において実践できるグリーンマーケティング戦略は、主に以下の4つです。それぞれ、具体例を挙げながら解説します。
<BtoBで実践できるグリーンマーケティング戦略>
●サステナビリティを核とした価値提案
●専門性の高い情報発信
●SEO対策などのデジタルマーケティング
●顧客企業とのパートナーシップ締結
サステナビリティを核とした価値提案
顧客企業の課題を解消すると同時に、環境負担の低減に貢献する商品やサービスを提供することにより、サステナビリティを核とした価値提案ができます。
例えば包装材メーカーの場合は、環境負荷が大きいプラスチック包装材の使用に対して、顧客企業が難色を示す場合があるでしょう。この場合、植物由来の生分解性プラスチックや、リサイクル可能な単一素材を使用した包装材の開発により、グリーンマーケティングを実施できます。
専門性の高い情報発信
専門性の高い情報発信を心がけることにより、企業の信頼性を高めることが可能です。環境負荷データや環境認証、第三者機関による評価など、客観的な根拠に基づいた情報は、説得力のあるエビデンスになります。
「旭化成グループ」では、2022年5月より、自社製品の開発により発生したCO2排出量の開示をはじめました。データは製品カタログやWebサイトから確認でき、顧客企業が製品選択のフェーズで環境負荷を考慮できるようサポートしています。
SEO対策などのデジタルマーケティング
SEO対策やターゲット広告といったデジタルマーケティングの活用も、グリーンマーケティングの一環です。環境問題に関連するキーワードで検索する顧客企業に向けたコンテンツを拡充させることにより、自社への注目度を高められます。
一例として、オフィスや工場などのエネルギー使用量を最適化するシステムを提供する企業の場合は「工場 省エネ」「ビル エネルギーマネジメント」といったキーワードでアプローチすると効果的でしょう。SEO対策においては、キーワード選定やクオリティの高いコンテンツ制作が重要なため、専門知識を持つ外部企業に相談したうえで対策を講じることがおすすめです。
顧客企業とのパートナーシップ締結
顧客企業と共同でサステナビリティ目標を設定し、二人三脚で目標達成を目指すことも視野に入れましょう。長期的なパートナーシップの締結により、企業間の関係性を深められることもメリットです。
例えばスポーツウェアやアウトドア用品を製造・販売する「株式会社ゴールドウイン」は、ファッションに携わる11社共同で「ジャパンサステナブルファッションアライアンス」を設立しました。これは、ファッション産業が自然環境や社会に与える影響を把握し、「ファッションロスゼロ」と「2050年カーボンニュートラル」を目標に、サステナブルなファッション産業への移行を推進する試みです。
グリーンマーケティングがもたらす波及効果
グリーンマーケティングがもたらす波及効果について、3つのポイントから解説します。
<グリーンマーケティングがもたらす波及効果>
●認知向上への波及効果
●差別化への波及効果
●採用への波及効果
認知向上への波及効果
グリーンマーケティングの社会的意義は大きく、戦略的に活用することにより、メディア露出の増加を見込めます。
ニュースバリューを創出できるため、テレビや新聞、雑誌といったメディアで取り上げられ、自社の認知を向上させられる場合があるでしょう。また、環境保護に関する情報は共感を呼びやすく、SNSで自社の情報が拡散される可能性もあります。
差別化への波及効果
グリーンマーケティングの実施により、製品・サービスだけでなく、ブランドイメージやターゲット顧客層の差別化も図れます。
例えば自動車メーカーの「テスラ」は、電気自動車という革新的な製品を通じて環境問題に一石を投じ、競合する自動車メーカーとの差別化を果たしました。これにより、テスラ=持続可能な社会を実現する自動車メーカーというブランドイメージを確立しています。
採用への波及効果
グリーンマーケティングは採用活動にも波及効果をもたらします。革新的で先進的な印象を与えられるため、企業イメージが向上し、優秀な人材を確保しやすくなるでしょう。同時に既存従業員のエンゲージメントも向上するため、定着率の向上も見込めます。
まとめ
●グリーンマーケティングとは、企業が環境に配慮した商品やサービスを提供し、その特徴を消費者に向けて説明するマーケティング手法である。
●BtoBにおいても「専門性の高い情報発信」などを通じてグリーンマーケティングを戦略化できる。
●グリーンマーケティングにより、認知向上・差別化・採用への波及効果が期待できる。
いかがでしょうか。消費者の意識変化や法規制の強化により、多くのBtoB企業がサステナビリティを意識する必要に迫られています。「選ばれる企業」になるための戦略として、グリーンマーケティングの実践は、有益な選択肢のひとつです。




