相性抜群!コンテンツマーケティングとマーケティングオートメーションの相乗効果で得られるメリット
コンテンツマーケティングとは、コンテンツの質を重視しユーザーの役立つ情報を提供していくことで顧客との関係を良好なものにしていくマーケティング手法です。このコンテンツマーケティングは、マーケティングオートメーションと非常に相性が良く、同時に進めると双方の相乗効果を得ることもできます。
今回はそのようなコンテンツマーケティングの基本的な考えをご紹介し、マーケティングオートメーションと組み合わせるとどのようなメリットが得られるのかについてご説明します。
コンテンツマーケティングとは、コンテンツの質を重視しユーザーの役立つ情報を提供していくことで顧客との関係を良好なものにしていくマーケティング手法です。このコンテンツマーケティングは、マーケティングオートメーションと非常に相性が良く、同時に進めると双方の相乗効果を得ることもできます。
今回はそのようなコンテンツマーケティングの基本的な考えをご紹介し、マーケティングオートメーションと組み合わせるとどのようなメリットが得られるのかについてご説明します。
コンテンツマーケティングとは?
まず始めに、コンテンツマーケティングとはどういうものなのか? 少しご説明します。
コンテンツマーケティングとは、「顧客の役に立つコンテンツを提供することにより、顧客と中長期的に良好な関係を築き、自社に対するロイヤルティを上げ、顧客化する」手法です。もう少し実際的な表現をすると「潜在的な見込客を顧客化したりた既存の顧客の取引をより増やして優良顧客にしたりするために、ユーザーの状況や欲求に沿ったコンテンツを提供し、自社の利益につながる行動を起こしてもらうこと」です。
サイトのコンテンツを充実させることで「より多くの見込客や顧客にアクセスしてもらう」という視点では従来の単純なSEOと同じですが、違いは「コンテンツの質」を重視しているという点です。
コンテンツマーケティングでコンテンツの質を重視する理由は次の3点です。
見込顧客などの自社に対するロイヤルティや信頼性を上げるため
自社製品の紹介や訴求ばかりではなく、その商品に関連する広い知識やユーザーの役に立つコンテンツを提供し続けることはユーザーに好印象を与えます。
例えば、自社が取り扱う製品カテゴリーを活用する上で必要な基礎的な知識や、選択する際の基準、また有用な活用事例などに関して、自社製品の宣伝にならないような中立的な立場で、良質なコンテンツを提供します。これにより、ユーザーに対して自社が「顧客志向」であることを印象付け、ロイヤルティや信頼性が増していくことになります。
集客の『精度』を上げるため
自社サイトへのアクセス数を増やすための手段として、キーワード戦略を施したSEO対策を行うことがあります。このようなSEO対策は、自社サイトへの集客数を増やすという意味では効果のあるものですが、次のような問題点もあります。
まず、有用なコンテンツを配置するなどのコンテンツ対策を行わずSEOを行った場合、せっかく自社サイトを訪れたユーザーが「期待はずれ」で帰ってしまう確率が高くなります。これではSEO対策に投じたコストや工数が無駄になってしまうばかりか、ユーザーの期待に応えられなかったことで、かえって自社へのロイヤルティや信頼度を下げることにもつながります。
また、単純なキーワード対策のみのSEOでアクセスしたユーザーの中には「本当は自社のターゲットではない」ユーザーが多く含まれてしまう可能性があり、アクセスのあったユーザーの中で、どのユーザーが本当の顧客なのかが見つけにくくなります。
コンテンツマーケティングでもSEO対策は行いますが、ユーザーの状況や欲求を分析した上でSEO対策を行うため、このような企業側、ユーザー側双方からの「期待はずれ」の発生が少なくなります。
マーケティング資産が蓄積されるため
その時々のSEO対策や広告展開用に作成したコンテンツは、その施策が終了した後に再度利用することはまれです。しかしコンテンツマーケティングの視点で作成したコンテンツは、ユーザーにとっても自社にとっても有用なものですので、マーケティング資産として蓄積することができ、継続的な効果をもたらします。
また、同じコンテンツでも継続的に価値のあるものであれば、展開するメディアや表現方法を変えることで有効に再利用することができます。
ユーザーの役に立つコンテンツとは?
それではユーザーの「役に立つコンテンツ」とはどういうものなのか考えてみましょう。例えば家庭用の工具をイメージして例を挙げてみると次のようになります。
購入を検討する際に知りたい情報は、まずその工具にはどのような種類があるのか、それぞれどのような点が違うのか、自分に合っているのはどのような種類なのか、などです。また、購入段階では価格帯も重要な情報になります。
購入後のユーザーは、その製品の使い方やメンテナンス方法など情報があれば便利です。さらに一般的にはあまり知られていない便利な活用方法や、それを使って実際に作ったり修理したりした事例などがあれば楽しみも増します。
製品のカテゴリーによって具体的な内容には差がありますが、「役立つコンテンツ」というのは、「ユーザーのさまざまな生活シーンやビジネスシーンを手助けする情報」ということができます。
ここで注意していただきたいのが、上記のように購入の検討を始める時期なのか、具体的にどの製品を購入するのか決めようとしている時期なのかなど、ユーザーが置かれている状況やシーンで求める情報が異なってくるという点です。
具体的に自社のターゲットユーザーがどのような情報を求めているのか知るためには、ユーザーの分析が欠かせません。ユーザーの分析といってもそう大げさなものでなくてもかまいません。
まずは自社のターゲットユーザーがどのようなシーンでどのような情報を求めるのか、ユーザー視点の発想でじっくりと考えてみるということがまず重要です。
さらに本格的に分析するためには、次のような方法があります。
ペルソナを設定して顧客像を明確にする
「ペルソナ」とは、顧客像を明確にするために使われている一般的な手法です。「何となくこんな感じの人」ではなく、顧客像の具体的なプロフィールやライフスタイル、また名前や場合により人物画像まで作成し具体的な顧客像を描きます。
例えば、「氏名:木下幸雄、年齢:38歳、職業:組込みシステムエンジニア、年収:・・・、性格:几帳面、ポジティブ思考、好奇心旺盛、大切にしていること:家族との時間、自らのスキルを高めること、夢・願望:・・・」などのように可能な限り具体像を作成します。また、一般的には1つのターゲット層に対して複数のペルソナを作成します。
このようにリアリティを持った顧客像を作成することにより、「このペルソナなら、このような時に、このように考えるだろう」と、顧客視点で発想することが可能になります。
カスタマージャーニーマップを用いて顧客心理を分析する
「カスタマージャーニーマップ」とは、ユーザーが、購入の検討段階から実際の購入にいたるまでの各プロセスで、どのような心理状態でどのような行動をとるのかを図示したものです。
例えば、ユーザー側から見た購買プロセスを「認知」「情報収集」「比較」「検討」「決定」「評価」などの段階に分け、各段階で想定されるユーザーの行動や心理などを記述します。これにより、各段階でどのような情報が必要になるのかの具体的な分析が可能になります。
細かなレベルまで記述できなくても、ある程度のレベルで作成すれば十分に効果が出る場合がありますので、ぜひ一度自社のターゲットユーザーのカスタマージャーニーマップを作成してみることをお勧めします。カスタマージャーニーマップは顧客の購買プロセスが複雑なBtoB取引でも有効な手法です。
コンテンツマーケティングとマーケティングオートメーションの相乗効果
このようなコンテンツマーケティングの手法はマーケティングオートメーションと非常に親和性が高く、相乗効果によって次のような良い結果を生み出します。
より多く、より細かいリード情報を得ることができる
良質のコンテンツを多数用意することで、通常は自社Webサイトへのアクセス数は増加します。サイトへのアクセス数増は一般的にも望ましいことですが、特にサイトへのアクセスログを利用してマーケティング効率を上げることを目的としたマーケティングオートメーションにとっては、より多く、詳しいリード情報を得ることができます。これにより分析精度が向上しマーケティングオートメーションの費用対効果が向上することが期待されます。
スコアリングやナーチャリングの精度が上がる
コンテンツマーケティングによって、ターゲットとするユーザーの状況や欲求に沿ったコンテンツが配置されることになります。そのようなコンテンツのアクセス状況を取得することで、リードの状況や欲求内容をさらに的確に把握することが可能になります。的確な情報に基づいて行われるため、スコアリングやナーチャリングの精度が向上します。
自社に対するロイヤルティや信頼度をさらに向上させることができる
リードの状況や欲求にマッチした精度の高いスコアリングをもとにナーチャリングを行えば、タイムリーでより有用な提供することができます。これにより自社に対するロイヤルティや信頼度をさらに向上させることができます。このような活動を繰り返し行うことは、リードと自社の間の関係を「継続的により良いもの」にしていく方向に働きます。
まとめ
- コンテンツマーケティングとは、顧客に役立つ情報を提供することで自社へのロイヤルティを向上させ、中長期的に顧客と良好な関係を築くこと
- コンテンツの質を重視することは、自社へのロイヤルティを向上させることの他に、集客の精度が上がったり、マーケティング資産が蓄積されたりするメリットがある
- どのような情報が有用なのかは、ユーザー視点で判断する必要がある
- コンテンツマーケティングとマーケティングオートメーションは親和性が高く、相乗効果によりマーケティング活動をより効率化することが可能である
いかがでしたでしょうか。コンテンツマーケティングとマーケティングオートメーションはそれぞれ単独で行っても効果の期待できる取り組みですが、組み合わせることでより強力なマーケティングツールになります。ぜひご検討ください。